ウェルビーイング5要素の関係
前の投稿でウェルビーイングの5つの要素について解説をしました。
ここでは、5要素の関係について、わたしたちが考えていることをお伝えしたいと思います。
まずは、おさらいですが、ウェルビーイングの5要素は以下の通りです。
キャリアウェルビーイング
ネットワークウェルビーイング
ファイナンスウェルビーイング
フィジカルウェルビーイング
コミュニティーウェルビーイング
そしてそれぞれを高めていくことが、総合的な幸福・健康につながっていきます。
5要素は互いに関係している
そんなの当たり前だよねとお叱りを受けそうですが、とても大事なポイントです。

① フィジカルWB ⇔ キャリアWB
よいキャリアウェルビーイングを得るためには、仕事・子育て・勉強といったキャリアにかかわる活動にエネルギーを注いで取り組む必要があり、こころ・気持ち・身体が万全であることが大切です。最低限のフィジカル=心と身体のウェルビーイングが欠かせないでしょう。よい睡眠によい食事、十分な運動などです。フィジカルウェルビーイングを高めることでより生産性の高い仕事につながると言えるでしょう。
また逆に、キャリア(仕事)がうまく行く・行かないことで、フィジカルに影響することも大いにあるでしょう。仕事がうまくいかずに眠れなくなったり、忙しい毎日でついつい食事が偏ってしまうことなどです。
② キャリアWB ⇔ ファイナンスWB
またキャリアを仕事=働くこととした場合、ファイナンスとの関係は、そもそも『食べていくために働く』という根本的なつながりからはじまり、また、現代社会においては『よいキャリアを積むことは経済的に豊かになること』と捉えられることが多く、ファイナンスウェルビーイングを得るためには、キャリアは無視できない、切っても切り離せない存在であるでしょう。
③ ファイナンス、ネットワーク、コミュニティWB ⇒ フィジカルWB
フィジカルは、キャリアWBのみならず、ほかのウェルビーイングからも影響を受けます。たとえば、経済的な困難(ファイナンス)や、家庭での不和(ネットワーク)などによる不眠や食欲の減退といったことは、誰しも経験されていることだと思います。
④ キャリアWB ⇔ ネットワーク ⇔ コミュニティWB
この3者は相互に高め合う関係と言えるのではないでしょうか。家庭・会社内・会社外といった垣根はあるものの、ソーシャルネットワークコストが下がった今日においては、垣根はぐっと低くなっています。キャリアを高めるほど、新しいネットワークやコミュニティーが補強され、逆にネットワークやコミュニティーの恩恵でキャリアが高まっていく。キャリア開発論は人間関係論と切り離すことができないのもそのためです。
以上、4つの関係性を取り上げましたが、それ以外にも5つのウェルビーイングは関連性の程度の違いはあれ、相生相剋(そうせいそうこく)の関係にあるといえると思います。したがって、キャリアWBを中心に、5つのウェルビーイングをバランスよく保つことが、統合的にウェルビーイングを高めることになると言えるでしょう。